外国人専用の坐禅堂の建設と 数か国語を駆使する指導者の養成 143号
 五月某日の某新聞は「永平寺門前の再構築プロジェクト」の一環で、永平寺、福井県、永平寺町の三者が進めてきたと某観光が発表したという。
 希望する宿泊の外国人は、永平寺で坐禅もできる。「禅コンシェルジュ」を配置し英語、中国語、韓国語にも対応するという。
 突然の発表なので、いささかびっくりしたが、実は、これと同趣のことを、私は、かねてより、あちこちで提唱していたので、こまかい点は抜きにして、趣旨には大賛成だ。
 大乘寺には、毎年、二、三百人の外国人が参禅にやってくる。私は、「世界禅センター」を設立して、同志とともに海外に出かけている。十一か国語の大乘寺案内書も法堂に備えている。
 こういう現状をふまえて、私は、坐禅の国際化、世界化に対応すべく、わが曹洞宗は先頭を切って対応すべきだと声をからしてうったえてきた。いまの機会を見のがすと、やがて坐禅の本拠地はヨーロッパ、アメリカに移行するだろう。
 しかし、同時に、問題は坐禅の中味だ。仏祖正伝の坐禅の道を行くわが道元禅師、瑩山禅師の教えをふみはずして、捏ち上げた出鱈目な自己主義の禅指導には注意しなければならない。

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