女性と仏教 −瑩山禅師に学ぶ− 第7号
 瑩山禅師(1268?-1325 以下 禅師の尊称を略す)は、鎌倉時代のすえに登場します。わが大乘寺の第二代です。
瑩山は、越前(福井県)の人。母が37歳のとき、観音さまに祈願してうまれました。七か月の早産児でした。祖母は、道元禅師(1200-1253)に仏教を学んでいました。瑩山の母が18歳のとき行方不明となりましたので、京都の清水観音さまに日参して、再会できました。
平成13年秋、私たちは、清水観音の境内、十一層石塔のそばに、記念の大きな石碑を建てました。ご覧下さい。
 瑩山は、やがて羽咋に永光寺(ようこうじ)を開きますが、土地、建物は、女性の寄進によるものです。
また門前に總持寺を開きますが、いま見る大きな山門は、山崎心英という女性僧侶の力があって完成したといってよいでしょう。
 瑩山は、曹洞宗で最初の尼僧寺院をつくり、はじめて女性僧侶に嗣法(しほう・後継者としてのあかし)を認めました。また、女性を宗教的に救う誓願をおこしますが、これは母の遺志にもとづくものです。
しかし、その後、長いあいだ、男尊女卑の風潮のなかに埋没してきた点があったのは残念なことです。
 いま、フェミニズム、ジェンダー、男女共同参画社会などの動きがあります。
それはそれとして、私は、仏教者の立場から、瑩山など多くの先覚者の精神にもとづく男女平等、女性尊重ないし女性と仏教について学び、真の人間の生き方をさぐりたいと願っています。
 まだ、具体的なことはなにもきめていませんが、大乘寺女人会(だいじょうじにょにんえ・仮称)を結成したいと思います。ご参加いただくことを希望します。いつでも結構ですから、ご連絡下さい。(お電話の場合は 076-241-2680)



戻る