四月八日は花まつり 第6号
 四月八日は、花まつりです。
花まつりは、おしゃかさまのお生れになった日として、仏教徒は、お祝いします。
おしゃかさまは、この世で悩み苦しむわたくしたちを救うためにお出ましになりました。
ですから、花まつりには、「おしゃかさま お誕生おめでとうございます」という意味と、「おしゃかさま お誕生ありがとうございます」という意味があるのです。
 おしゃかさまは、いまから、およそ2500年ばかりむかし、ネパール王国とインドとの南の国境ちかくに位置するネパール西南部タラーイ地方のカピラヴァストウでお生れになったといわれます。お母さまは、七日ばかりののちに亡くなられましたから、おしゃかさまには、お母さまの記憶がありません。
 おしゃかさまは、生れ出るや、七歩あるいて、「天上天下 唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)」と叫んだといわれます。私は、このおことばをおたがいにかけがいのない尊いいのちをもっています、せっかくうまれた私は、自分のいのちをかぎりなく生かしたいという願いをあらわしているとうけとめています。
 聞くところによると、インド、ネパール、中国、韓国、台湾、ミャンマー、インドネシア、シンガポール、マレーシアなどでは、おしゃかさまのお誕生日は、国の祝日ないしそれに準ずるあつかいとなっているようです。
 日本は、憲法で、信教の自由をうたっています。けっこうなことです。
しかし、現実にはある種の無宗教状態となっているといえないでしょうか。比較的仏教徒の多いわが国ですが、花まつりは、国の祝日ではありません。なんとか、あらためたいものです。



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